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先日、車でお客様をご訪問した際、予定より早くに目的地周辺に到着しました。

 

少し寝不足だったこともあり、「ゆっくり運転で行こう。」と時間に余裕をもって出発した影響でした。

 

時間に余裕が生まれた時は、メールの返信をしたり、ブログを書いたりして過ごしています。

 

その日は20分ほどの時間ができ、車の中でこれらをこなしてもよかったのですが、少し暖かいものが飲みたくなり、スーパーの中に併設されているロッテリア(ファーストフード店)に行くことにしました。

 

温かい珈琲でも飲みながら、大事なメールを1本打とうと。

 

このタイミングで送信しておけば、帰所するまでの間にお客様に確認していただき、ご回答をいただけるかもしれない。

 

足早にロッテリアのカウンターに向かいました。

 

しかしカウンターには誰もおらず、奥で作業をしている店員さんが1人いるだけ、
なかなか注文を聞いてもらえそうにない雰囲気です。

 

刻一刻と時間が無駄に減っていくような感覚を覚え、
『これなら車にいればよかった。。』と少し後悔し始めていました。

 

すると奥で作業をしている店員さんがわたしを見て、
「すみません。もうしばらくお待ちいただけますでしょうか。」
ととても申し訳なさそうな顔で伝えてきました。

 

わたしは「いえいえ。」と頷きました。

 

見れば、一人でドリンクやフードをこしらえてテーブル席まで運んでいます。

 

おそらくこの時間帯、注文係、お会計係、厨房係の全てを1人でこなされてるのでしょう。

 

ドリンクのスイッチを押したり、出来上がった飲み物にフタをしたり、ポテトに塩を振りかけて混ぜ込んだり、ちょっと大変そう。

 

テーブル席を見渡すと、手持ち無沙汰に座っている老人男性とスマホを眺めている中年女性が商品の到着を待っていました。

 

わたしの時間は刻一刻と減っていくものの、店員さんが一所懸命に動いている姿を見ていると無言で引き返すのがためらわれました。

 

申し訳なさそうに「すみません。」と謝ってもいただいたこともあります。

 

この一言でわたしの気持ちがずいぶん変わったようにかんじました。

 

『もういいわ。車に引き返すわ。』から『大丈夫だよ。店員さん、頑張れ-!』に180度変わりましたから。

 

知らんぷりされたり、事務的に「お待ち下さい!」と言われたなら、気持ちは変わらなかったでしょう。

 

さっさと車に引き返していたかもしれません。

 

大変な状況のときでも、
気持ちを込めて「すみません。」が言えることって大事だなと改めて思った出来事でした。

 

税理士には謝るのが苦手な人もいる!?

そんなことはないと思いますが、先日受講した税理士会のマルチメディア研修で講師先生の気になる言葉がありました。

 

テーマは確か『租税裁判例』だったと思うのですが、講師先生いわく

訴訟になる多くの原因は、税理士が謝らないこと。

 

とのことでした。

 

簡単には謝れない方も、多くは無いと思いますが、いらっしゃるということですね。

 

「すみません。」の一言があれば案外すんなりと和解ができたものの、言えなかったが為に訴訟にまで関係がこじれてしまうのは非常に残念なことです。

 

ちなみにわたしなどは、申し訳ないと思えば、直ぐに「すみません。」と言うほうですが、この言葉で注意を受けたことがあります。

 

開業1年目に確定申告の無料相談会場の仕事に従事したときのことです。

 

会場には朝早くから沢山の納税者の方が怒濤のように押しかけられていました。

 

座って待つ椅子も足りないくらいの状況の中、ようやく順番が回ってきた人の中には疲労の表情を浮かべているお年寄りの方もいらっしゃいました。

 

思わず「すみません。たくさんお待たせして。」とねぎらいの言葉をかけました。

 

すると、それを聞いていたお偉い方の年配の先生より後から
「別に謝らんでええねんで?」と笑いながらでしたが、注意されてしまいました。

 

「自分1人で確定申告できないのだから、沢山待つこともしかたない。」
(はじめから税理士は謝る必要はない。)

 

と言い切ってしまえばそれまですが、なんとなく違和感を覚えました。

 

 

また、勤務時代にも、

 

「簡単に謝ったらあかん。」
「信用をなくす。」

 

と上から注意を受けたことがありました。

 

確かに、何でもかんでも直ぐに謝ってばかりや、必要以上に「すみません。」を連発することは良くないと思います。

 

「何かミスしてもとりあえず謝れば大丈夫。」みたいな安易な空気は絶対に良くない。

 

しかし「信用を無くすから謝ってはいけない。」というのは違うと思います。

 

まぁ、1番良いのは「ミスをしない」ということなのですが、
税理士も人間なので、ミスをする可能性は残念ながらゼロではありません。

 

全力を尽くして仕事をした結果、それでも残念ながらミスを出してしまった時は、「税理士の信用」うんぬんよりも、まずは真摯にお詫びすることが大事ではないでしょうか。

 

 

さいごに・・

はじめにご紹介したロッテリアの店員さん、テーブルについてからもしばらくお仕事ぶりを拝見しておりましたら、

 

お年寄りがトレーを持ってダストボックスに向かっている姿を見て、カウンターの中から走り寄られ、「あとはやっておきます。ありがとうございました。」とお年寄りを労っておられました。

 

素晴らしい接客。

 

ここはファーストフード店だけど、接客は一流ホテル並みだと関心しました。

 

素直にお詫びやお礼の言葉を言える人は、きっと仕事も丁寧で細やかな心配りが出来る人のはずです。

 

そんな姿をお客様はきっと見ています。

 

信用を失う心配など無用でしょう。

 

☆★☆ 編集後記 ☆★☆
本日で2月も終わり。
2月が「28日しかない」という事実に
「この時期に痛い」と思ってしまった
残念な進捗度のわたし。(汗)
後半戦、巻き返しまっす!

 

☆★☆ Run Diary ☆★☆
お休み。