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こんにちは。

ご訪問、ありがとうございます☆☆☆

 

少し前のことですが、ある個人事業をされてる年上女性とランチをご一緒させていただく機会がありました。

個人事業をしている方、といっても、仕事がらみの関係ではありません。
(とある集まりで偶然に出会い、その女性から話しかけられ、流れでランチを一緒にしただけ。)

お会計は別々でしたが、レシートは1枚でした。

「このレシート貰っていい?」と聞かれましたので、承諾しましたら、

その女性は「よっしゃ、経費!」と言いながらそのレシートをサイフにしまいました。

わたしは『わたしだったら経費にしないな』と思いましたが、初対面で親しいわけではないし、これからお付き合いをしたいとも思わなかったので何も言いませんでした。
(実際にお話した内容も仕事とは関係のない他愛ないものばかりでしたし。)

ご自分がお金を支払った分だけ経費にされるのだろうとは思いますが、

もし、わたしがお金を支払った分までも経費に計上されるのだとしたら・・

 

いわゆる経費の水増しですよね。今回だけでなく、ありとあらゆるレシートを経費にしてそうだな。おそらく。

さりげなく聞いてみると、経費が沢山あるから利益出ないから、白色申告で十分、とのことでした・・

 

税金は払いたくない、1円でも安く抑えたい、というのは沢山の事業者達の共通の願いかもしれませんが、

事業に関係のない支払いでも何でもかんでも経費に計上したり、実際に支払っていないものまで経費にする、いわゆる経費の水増しは、やはりダメなことです。

なお、経費に計上できる判断は、それが事業に関係のある支出かどうかということです。
何か言い訳を考えなくてはならない、後ろめたいものであれば、それは経費ではありません。

 

経費の水増しで事業の状況が分からなくなる

経費の水増しは脱税行為であり、してはいけないことであることは言うまでもありませんが、それ自体、事業の実態が把握できなくなるというデメリットがあります。

 

わたくしごとですが、本日、サイフの中のレシートが溜まってましたので、事業に関係あるものとそうでないものとに分けました。

分けてみると、事業に関係のないレシート、いわゆる生活用レシートの方が圧倒的に多かったです。

 

 

 

 

 

生活用レシートに振り分けた1枚にヤマダデンキで買ったI Padケーブル1,172円があります。

一見すると経費に混ざっていてもおかしくないかんじはします。

 

 

 

 

 

仕事でI Padを使う人はたくさんいると思うし、経費に混ぜ込む人もいるかもしれませんね。

でも、わたしはこれは経費からは迷わず除外しました。

なぜなら、このI Padは子どもがお年玉で買ったものであり、その利用状況はほとんど子どもの楽しみに使われているからです。

もちろん、わたしもこのI Padを使ったことがあり、仕事の調べ物にも使ったこともあります。

しかし仕事で利用したのは、ほんの少しだけ。

大部分は子どもの楽しみに使われており、今回ケーブルを買ったのも子どもが古いケーブルを壊してしまったからでした。

事業に関係のない支出も経常的に経費にしている事業者からしたら、

「あら、もったいない!税金安くできるのに。」と思われるのでしょうか!?

しかし、わたしは、税金うんぬんというよりも、まずは、自分の事業の適正な数字を知りたいです。

事業に関係のないものまで何でもかんでも経費に算入していると、いくら会計ソフトを使って経理をしていても、そこに出てくる数字は全く意味のないものとなってしまいます。

仮に、税理士に高いお金を払って記帳代行をお願いしていても、意味がありません。

小さい金額でもチリも積もればで、なんでも経費にすることを癖にしていると、かなりの影響がでるはずです。

わたしのようなスモールビジネスならなおさら。

 

事業の数字は仕訳を一つ一つ入力したり記帳する事によって出来ています。

 

仕訳は事業の言葉です。

 

言葉一つ一つを繋ぎ合わせることによって、事業の実態が分かってきます。

わたしはそこに嘘の言葉を入れたくはありません。

本当の声が聞きたいです。

 

事業は今どのくらい利益がでているのか、マイナスになっているのか、

マイナスだったら、あとどのくらい売上げがあれば、プラスになれるのか、

経費が多い場合は、何にどのくらい使っているのか、その経費の額は無駄な支出になっていないか、将来、売上増加に繋がるものなのか、

(わたしは、人を雇うつもりはありませんが、)人を雇うとしたら、どのくらいの人件費を捻出できるのか、それとも厳しいのか、

設備投資をしたいが、いくらくらいまでなら大丈夫なのか、

 

などなど、

数字を見て経営判断できることはたくさんあります。

ここに、水増しした経費が含まれていると、残念ながら、その判断も難しくなってしまいます。

「いやいや、ワシはちゃんと分かっとるわ。」という感覚で把握できる社長もいるかもしれませんが、そんな人はほんの一握りではないでしょうか。

 

まとめ

誰しも税金は払いたくないものです。

しかし、そのために経費の水増しをすることは、脱税行為にあたるだけでなく、あなたの
事業の状況を混沌と不透明にさせ、経営上の大事な意思決定をすることを阻害してしまうことにもなりかねません。

帳簿は単純に税金計算をするためのものではありません。

あなたが命をかけて頑張っておられる事業は、あなたそのもののはずです。

ご自分の事業に誇りを持ち、本当の姿を見ていただきたいです。