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一昨日、人気お笑いコンビ チュートリアルの徳井さんが3年間無申告であったこと等を取り上げているニュースを見ました。

 

TVにもよく出演されているお茶の間の人気者が3年間も無申告であったことには驚きましたし世間の衝撃も大きかったようで、各メディアでも大きく取り上げられていました。

 

とある朝の情報番組の中でも、コメンテーターの方々が口々に辛辣なコメントを仰っておられましたが、その中に、「税理士は何をしてたんだ?」「税理士の責任もあるのでは?」ということを仰っておられました。

 

徳井さんと税理士さんがどのような契約、関係性なのかは分りかねますので、一概にそのようなことは言えないと思いましたし、記者会見では、徳井さんがご自身のルーズさについてを説明されていました。(税理士さんから言われても準備をしなかったと。)

 

そこで、徳井さんの件とは関係ないのですが、そもそも「申告の呼びかけ自体、それは税理士の義務なのか?」ということを考えてみました。

 

そこで思ったことはケースバイケースだということです。
(税理士との契約内容や関係性等で異なる。)

 

申告の呼びかけを行う場合、行わない場合

 

あくまでも、わたしの場合となります。

 

顧問契約の場合

顧問契約というのは税理士が定期的に訪問等を行い、会計内容のチェックや税務相談や経営相談等の対応を行います。

 

お客様にとって毎月の顧問料という固定費は発生しますが、気心の知れた税理士にいつでも相談できることや、お客様自身が気付いていない問題も会社の中身を熟知している税理士がそれに気付き、適切なアドバイスを貰えたりするメリットがあります。

 

このような契約の場合は、お客様がわざわざ「そろそろ決算申告の準備をお願いします。」と言わなくても、税理士の方から決算申告に向けて働きかけを行いますし、期末に向けて自然と決算がらみの話題も増えていきます。

 

例えば「今期もあと○ヶ月ですね。現時点での着地見込みは○○で、納税は△△くらいになりそうですね。」とか「決算に必要なので、○月○日あたりに棚卸をお願いします。」とかです。

 

お客様の方でも自然と「申告が近づいて来た。」と認識できるパターンです。

 

年1のお客様の場合

年1というのは、年に1回、申告の時期にのみ、税理士が関与し、決算申告を完了させる関与形態です。

 

一言で「年1」と言っても、その内容はざっくりと2つのパターンに分かれます。

 

1つめは、年に1回、溜め込んだ領収書等をバッサリと税理士に預かって貰い、税理士サイドで会計データを作成し、決算申告までを完了させるパターン。
(年に1回、税理士に丸投げする。)

 

2つめは、納税者の方で会計データを作成し、税理士の方で法人税や所得税、消費税の申告書を作成するパターンです。

 

一般的には、丸投げ型の年1の方が多いのかな?というイメージを持っていますが、私の場合はひとりで事務所を運営しておりますので、短期間に大量入力を行うことが厳しい為、現在は2つめのパターンのみしか受注を行っていません。

 

いずれにしましても、「年に1回の関係性」ということです。

 

定期的に顔を合わせる顧問契約と比較するとどうしても関係は薄くなる傾向です。

 

そして、わたしの場合は、この年1は、さらに「準顧問的関係性」と「スポット的関係性」の2つに分れ、「準顧問的関係性」の場合だと、申告の呼びかけを行っており、「スポット的関係性」の場合は申告の呼びかけは行っていません。

 

その理由は下記となります。

 

「準顧問的関係性」の年1について

年に1回、決算申告のお手伝いをするお仕事なので、スポットといえばスポットなのですが、準顧問的関係性へと繫がる背景に、お客様との良好な関係があります。

 

例えば、お打ち合せの中で「来年もよろしくお願いします。」や「良い先生に出会えて、よかったです。」と仰っていただいたり、こちらからの『資料のご用意のお願い』や質問にもきっちり対応いただいたり、気持ちよくお仕事をさせていただけることです。(怪しい相談や無茶ぶりが無いといったようなことも。)

 

また弊所の場合は、ご予約いただいた時点で報酬の半分を前払いただく「半分前払制」をとらせていただいておりますが、このようなお客様は、ほとんど、決算申告が終った時点で、来年のご予約をくださり、報酬の半分を前払くださいます。

 

このようなお客様については、「かなり久しぶり」な状態であっても、申告の時期が近づいてきますと、こちらから率先してご連絡をさせていただきます。

 

「スポット的関係性」について

このパターンについては、まだ1回しか決算申告のお手伝いをしたことがない、かつ、来年度も弊所にご依頼いただくか不明、というパターンです。

 

不明の理由として、税理士を何度か変えておられる等で「また、ご変更されるのではないかしら?」と予測されるなどの理由です。

 

注)そのようなお客様にも、お仕事が終った段階で「来年度のご予約をいただけます場合は○月までにお声がけいただけますでしょうか。」という内容のメッセージはお送りしていますので、全く何も呼びかけないワケではありません。

 

なので、もしこのようなお客様で申告の時期が近づいても連絡が無い場合は、「違う税理士さんにお願いされたのだな。」というふうに考えますので、必然的にこちらからも「申告が近づきましたよ。」みたいな呼びかけも行わないです。

 

なので、本当にケースバイケース。

 

そして、税理士が申告の呼びかけを行ったとして、納税者側がいっこうに応じてくれない、連絡が来ない、のらりくらりとかわされる、などの場合は「どうしようもない・・」とも思いますね。(そんな目には遭ったことないですが。。(^_^;))

 

☆★☆ 編集後記 ☆★☆
バージョンアップしたJDLの電子申告を使ってみました。
普段有料の電話やメールサポートも「電子申告サポートについては無料」とご案内いただいてましたが、使わなくても大丈夫でした。
確かに前より使いやすくなったような気がします。