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先週は税理士試験の合格発表がありましたね。

 

合格された方々、おめでとうございます。

 

試験勉強が終り、ホッとされましたら、次に独立開業について考えられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

その昔、税理士試験に合格した後のわたしも、所属税理士として働きながら独立開業について色々と考えを巡らしていました。

 

まずは、開業資金はいくらぐらい準備しないといけないのか?
ということ。
1日も早く独立するにこしたことはないですが、先立つものは必要です。
状況からして顧客ゼロ、外注仕事ゼロのスタートになることが大いに見込まれたため、
「開業資金」というよりも「当面の生活費」となるお金が必要でした。

 

幸い、勤務最後に雇っていただいた事務所でそこそこ高額な給与をいただいていたため、無駄遣いさえしなければ、ある程度貯金はすることができました。

 

そして、もう一つは実務経験はあともうどれくらい必要なのか?
ということ。
税理士業務は奥が深く、そして多岐にわたり、数年やそこらで全てを網羅するのは難しいと思っていました。

 

「全てを経験し尽くした」といえるレベルになるのは、果たして何年くらい雇われ期間を過ごしたらよいのだろうか?

 

わたしの場合、何かに特化した事務所(例えば「相続に特化」や「事業承継に特化」など)に勤めた経験はなく、いわゆる少人数の事務所でいろいろな業務を任されてきたかんじでした。業種や規模も本当に色々というかんじで。

 

そんな中で月次処理や法人や個人事業主の決算申告、年末調整などいわゆるベーシックな税理士業務は一通り経験できたように思います。

 

そしてわたしは「それでいいのでは?」と思いました。
不安が無いといえば嘘になるが、「あとは、開業後、直面したときに乗り越えていけば。」「闘いながら強くなっていこう。」と。

 

そんなかんじで開業をして来年の2月で3周年を迎えますが、今のところ、大きなミスも無くやってきました。色々大変ではありましたが、一つ一つの事例に丁寧に向き合ってきています。

 

知識を強化したいときは、セミナーに参加したり、自分ひとりの考えでは不安だと思う時は、他の税理士さんの個別コンサルティングを受けたりもします。

 

先週も京都で税理士をされているジンノさんの個別コンサルティングを受けました。

 

ジンノさんは相続税申告のご経験100件以上のスペシャリスト。
土地の評価で悩んでいるものがあったのですが、様々な疑問がクリアになり、大変助かりました。

 

また、事例が少ない案件については、お客さまの所轄税務署に予約のうえ、個別で照会に行ったこともありますし、税理士会がやっている業務相談室で対応してもらったこともあります。

 

このようなかたちで、開業をした後、悩む仕事にぶつかったとしても、解決の糸口は何かしら見つかります。

 

それに最悪「これは無理」と思うような仕事は、「お断りする」ということもできますし。

 

なので、「全てを経験していないと税理士として開業できない」ということはないと思います。

 

もしかすると周りからは言われるかもしれません。
「まだ早いのでは?」とか。

 

かくいうわたしも官報合格したばかりのときに「訴訟ものやで?」と言われました。

 

わたしは震え上がり、そこから3年間の勤務期間を過ごすこととなります。

 

貯金もしなくてはならなかったので、しかたなかったですし、その3年はその3年で良い経験をさせていただいたとは思っていますが。。

 

経験が無い仕事や事例でも「これは、○○を調べれば解決できる」という取っ掛かりさえ分れば大丈夫です。

 

後は「お客さまのお役に立ちたい」という真摯な思いと。

 

お客さまが直面されておられる問題を他人事ではなく、自分の問題のように捉え考えることができるか。
これは、仕事においてわたしがとても大切にしていることで、そのように取り組むことで様々なアイディアや打開策が浮かぶと考えています。

 

経験不足が心配で独立開業を迷われている方のご参考になりましたら幸いです。

 

☆★☆ 編集後記 ☆★☆
先日は妹家族も一緒にクリスマスパーティーを☆
幼稚園年長さんの甥っ子が海の危険生物にハマっていて、
一緒にサメのDVDを観ましたが、なかなか面白かったです☆